前節では線素の平方を与える基本テンソル g_μν について詳しく考察しました。線素の平方は隣接する時空点の関係を示すものです。次節では離れた時空点を結ぶ測地線について考察をします。第9節 9 測地線の方程式、粒子の運動 を読みます。線素 ds はスカラーで隣接する2点の距離ともいうべき量で、座標... 続きをみる
2022年11月に書かれた記事
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第5節では、テンソルの加法と減法の規則について述べられていましたが、第7節 7 テンソルの乗法 ではテンソルの乗法について述べられています。アインシュタインはまずテンソルの外積について述べています。n 階のテンソルの成分と m 階のテンソルの成分を用いて、一方のテンソルの成分に他方のテンソルの各... 続きをみる
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アインシュタインは一般共変性の要請を定式化するために数学を準備し始めます。 B 一般的な共変方程式の形成に対する数学的補助手段 を読みます。一般相対性の仮定は私たちに、物理学の方程式は座標 x_1,x_2,x_3,x_4 の任意の変換に対して共変であるべきであるという要請に導くことを見てきました... 続きをみる
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前節では、慣性の法則が成り立つような座標系 K 系に対して第2の座標系 K' を考え、他の物質から十分遠く離れた物質が形作る物体を座標系 K' が K に対して一様に加速されている並進運動をする場合と、K に対して加速はしていないが一様な重力の影響下にある場合を比較して、自然現象の物理学的な記述... 続きをみる
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前回の投稿では、アインシュタインが重力が光の伝搬に与える影響を重力場における時の刻みの遅れから評価されることを論じた論文を読みました。しかし瞬間的ではあるにせよ、ローレンツ変換を利用していたので、空間についても収縮が起きているはずですが、それは考慮されていませんでした。 人類の知的遺産68 ア... 続きをみる
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1911年の論文「重力の光の伝搬への影響について」(その4)
前節では、重力ポテンシャルの差が時間の経過に影響を与え、重力場の中でも光速度不変の原理が時間の遅れを考慮した形で成り立つことを見ました。続けて標記論文の第4節 4 重力場における光線の偏倚 を読みます。アインシュタインは、前節で証明された 重力場における光の速度は場所の関数である。 という命題か... 続きをみる