1911年の論文「重力の光の伝搬への影響について」(その3)
第2節では一つの物体を考察するにあたっては、重力加速度 γ の一様な重力場の中の定常的な座標系に関する重力質量と、重力場のない空間を一様な加速度 γ で移動する座標系に関する慣性質量が正確に等しいことを見ました。続いて標記論文の第3節 3 重力場における時間と光の速度 を読みます。この節において... 続きをみる
2022年10月に書かれた記事
1911年の論文「重力の光の伝搬への影響について」(その3)
第2節では一つの物体を考察するにあたっては、重力加速度 γ の一様な重力場の中の定常的な座標系に関する重力質量と、重力場のない空間を一様な加速度 γ で移動する座標系に関する慣性質量が正確に等しいことを見ました。続いて標記論文の第3節 3 重力場における時間と光の速度 を読みます。この節において... 続きをみる
1911年の論文「重力の光の伝搬への影響について」(その2)
重力場の力線が z 軸の負の方向へ向かうように向きのつけられた定常な座標系 K と重力場のない空間において z 軸の正の方向へ一様な加速度 γ で運動している座標系 K' が物理学的に全く同値であるという仮定が真である可能性について特殊相対性理論の見地から考察を進めます。標記論文の第2節 2 エ... 続きをみる
1911年の論文「重力の光の伝搬への影響について」(その1)
本ブログ開設の当初の目的は筑摩書房の書籍 アインシュタイン論文選「奇跡の年」の5論文 アルベルト・アインシュタイン 著 ジョン・スタチェル 編 青木薫 訳 筑摩書房(ちくま学芸文庫) 2011年 に訳出されているアインシュタインが1905年に発表した論文の一部を読んでその読後報告を書くためでし... 続きをみる
ここにきて四苦八苦しながらも何とか標記論文の第3節までを読み終えることができました。続けて第4節 4. 溶液中で解離しない物質の拡散について を読みます。第3節で論じた溶液を再び考察します。分子が半径 P の球であると考え、それに力 K が作用してその分子が速度 ω で動くとすると、その速度は半... 続きをみる
第3節では、第2節の結論を応用することを考えます。標記論文の第3節 3. 溶媒にくらべて大きな分子体積をもつ溶質の体積について を読みます。溶液中で解離しない物質を溶かした希薄な溶液を考察します。溶質の分子の大きさは溶媒簿分子の大きさより大きいものとし、溶質分子を半径 P の剛体球とみなすことに... 続きをみる
液体と剛体球が不均一に混じりあった混合物の変形速度テンソルから混合物の膨張運動の主軸の値を求め、それから混合物の粘性係数を計算しようとしていました。ということで標記論文の第2節 2. 不規則に分布する小球がきわめて多数浮かんでいる場合に,液体の粘性係数を求める の続きを読んでいくことにします。 ... 続きをみる
標記論文の第1節を読むのに長大な時間を要してしまいました。物理学の方程式を考察状況に合わせて解き、解を得るということがとても大変であることを学びました。考察状況を正しく反映する諸条件を設定するだけではなく、利用する座標系の選び方、意味ある結果を得るための近似その他重要なことがたくさんあることがわ... 続きをみる
前回、球面に及ぼされる圧力の座標成分 X_n = kξ{2A - (5AP^3/ρ^3) + 20FP^3}/ρ, Y_n = kη{2B - (5BP^3/ρ^3) + 20FP^3}/ρ, Z_n = kζ{2C - (5CP^3/ρ^3) + 20FP^3}/ρ, か計算できました。という... 続きをみる